Blooming Days - 日々是好日 -

Blooming Days, October’19

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2020年10月19日(月)

みなさん、こんにちは。倉嶋桃子です。

10月もいよいよ後半になってまいりました。

例年ですと秋雨シーズンも終わり、秋晴れの日が増える頃ですが、今年はなかなか秋晴れが続かないようです。

原因は、本州の南に停滞する秋雨前線。

曇りや雨の日が多い週になりそうですので、服装などに気をつけながら、暖かくしてお過ごしください。

服装のお話といえば、2020年秋冬のトレンドカラーは、ピンク・イエロー・グレーの3色だとか…。

それぞれ、原色に近い色味というよりは、秋特有のくすんだ色味や落ち着いたトーンの色味を選ぶと秋らしいコーディネートができるようです。

今年は外出する機会や人へ会う機会が減ってしまい、お洋服を買ったりコーディネートを楽しんだりすることにも疎くなったという話を聞くことがあります。

そんな時こそ、心を穏やかに健全に保つためにも、色のパワーを使ってみるのはいかがでしょうか?

秋の色味を意識したお洋服の衣替えをしつつ、自分の好きな色味や明るい気分になれる秋冬モードのお部屋の模様替えなど、気分転換にもおススメかと思います。

それでは、本日の放送内容です。

「Food」in bloom

先週は、おでんの話題を取り上げました。

好きなおでん種ランキングでは、常にトップ5に君臨しているのがコンニャク。

汁(つゆ)を吸う気配もなければ、食感が変わる訳でもなく、味があるのかないのかわからない不思議な食材です。

おでんや煮物に用いられるほか、刺身やステーキのように焼いて食べる料理法もあります。

特殊な触感と独特の匂いはさておき、「どんな味?」と聞かれて上手く説明できる人は多くはないでしょう。

今日のFood in bloomでは、そんな不思議な食材「コンニャク」を取り上げてみたいと思います。


コンニャクとは?

コンニャクは「コンニャク芋」という サトイモ科の植物の球茎(きゅうけい)から作られる加工食品です。

コンニャク芋の原産はインドシナ半島といわれ、現地では芋の形状から「象の足」という異名もあるそうです。

今でも東南アジアには数多くのコンニャク芋の仲間が自生していて、その種類は約130種といわれています。

その多くは日本のコンニャク芋と品種が違い、コンニャクマンナンという食物繊維の含まれないコンニャク芋なので、加工しても固まらず、コンニャク作りには適していません。

その為か、食用として栽培しているのは日本と中国の一部で、定着したのは日本だけだそうです。

日本のコンニャクは飛鳥時代に仏教とともに朝鮮半島経由で中国から伝わったとされていますが、はっきりしたことはわかっていません。

コンニャクに関する中国最古の記録は、3世紀頃の書物で、これ以前の記録はなく、いつ、誰が初めてコンニャクを食べたのかは分かっていないそうです。

コンニャクの原料となるコンニャク芋は、生で食べられないだけでなく、他の芋のようにそのままゆでたり、焼くだけでは食べられません。

未加工のコンニャクイモの場合、食べられないだけでなく、切った断面に直接触れると激しい痒みや痛みを生じる危険もあるそうです。

また、コンニャク芋は、少しかじっただけでも口の中がピリピリするほどの強烈なエグミがあります。

このエグミの正体というのがシュウ酸やフェノール誘導体など。

食べるためには、これらを中和して取り除く必要があります。

現在はコンニャクを固めるのに水酸化カルシウムなどのアルカリ液が使われますが、昔は草木灰(そうもくばい)などの灰汁(あく)で固めていました。

生はおろか、煮ても焼いても食べられないこのコンニャク。

ねずみもイノシシも育った芋は決して食べないと言われています。

人がこのコンニャク芋を食べるに至った理由について、武内孝夫氏の著書「コンニャクの中の日本史」には、

「昔、煮ても焼いても食べられないコンニャクイモに業を煮やした人が、焚き火の中に投げ入れ、灰と化合して偶然コンニャクができたのではないか」

という記述があります。

これが事実かどうかはわかりませんが、醤油や寒天、紅茶やヨーグルトのように偶然出来た産物なのかもしれません。

さて、このコンニャク、元々は薬効のある植物として中国から伝えられたようですが、鎌倉時代には食品として確立し、貴族や僧侶の間で珍重されました。

それが一般に知られ常食化されはじめたのは、仏教が民衆の信仰として深く生活に根を下ろした鎌倉時代以降、室町時代には精進料理に用いられるようになり、仏様のお供物や、「糟鶏(そうけい)」と言う「コンニャクを味噌で煮た料理」として食べられていたり、寺院から武家や公家へのお歳暮用にも使われたといわれています。

そして、庶民に広まったのは、江戸時代の元禄年間の頃、特に水戸藩では久慈郡を中心にコンニャク栽培を奨励し、藩の専売とし江戸深川に蒟蒻会所を設けて販売しました。

同藩の中島藤右衛門は、コンニャク芋を乾燥して粉にすることを考案し、そのため水戸のコンニャクは各地に売り出され名声を高めるとともに、生芋の製粉化は、原料の貯蔵、遠方輸送が可能になり、今日のコンニャク産業の基礎が固まりました。

こうして、「煮ても焼いても食べられなかったコンニャク芋」が、おでんや煮物、お刺身として食べられるようになってから1000年以上経ちました。

でも、このコンニャク、コトコト長時間煮てもなかなか味が染みないと思ったことはありませんか。

時間をかけて煮込めば何とかなるような気がしますが、実はコンニャクは、火を入れれば入れるほど硬くなるので、味が染みにくくなってしまいます。

コンニャクに味を染み込ませる手っ取り早い方法は、あらかじめお砂糖でコンニャクをもむこと。

浸透圧で中の水分を抜き、その隙間に味を染み込ませます。

水と一緒に臭みもとることができます。

この一手間を加えるだけで、味がぐっと入りやすくなります。

他にも、コンニャクを冷凍したり、格子柄に切れ目を入れたり、濃い味付けにするなど、切り方や味付けを工夫する事でご家庭でも味の染みたおいしいコンニャクをいただくことが出来ます。

コンニャクは、料理でもそれほど目立つ存在ではありませんが、名脇役として、なくてはならない存在です。

低カロリーでヘルシーなコンニャクですが、歴史を知って食べてみると、また違った味わいがあるかもしれません。

参考資料

こんにゃくドットコム
http://www.konnyaku.com/index.html

中国食文化の研究-コンニャクの歴史-
http://square.umin.ac.jp/mayanagi/students/01/01komatsu.html

江戸時代に起きた「こんにゃく」史上最大の革新とは
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42193

こんにゃく物語 – びお編集部 | びおの珠玉記事 | 住まいマガジン びお
https://bionet.jp/2019/01/12/konnyaku/

こんにゃくが長く愛されてきた理由
https://www.carillon-japan.com/single-post/2017/04/11/%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%82%83%E3%81%8F%E3%81%8C10%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%82%82%E6%84%9B%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%9F%E7%90%86%E7%94%B1

こんにゃくの味しみを良くする方法。3パターンまとめ。
https://kumiko-jp.com/archives/129412.html

「Interest」in bloom

秋になると、どこからともなく漂ってくる金木犀の香り。

この香りを嗅ぐと幸せな気分になる方も多いのではないでしょうか?

関東地方では、すでに時期が終わってしまったようですが、関西ではちょうど今開花しているようです。

今回の「Interest」in bloomでは、秋の香り金木犀について調べてみました。


金木犀について

金木犀は、モクセイ科モクセイ属に属する常緑小高木(じょうりょくしょうこうぼく)で、春に咲くジンチョウゲ、初夏に咲くクチナシとともに「三大香木」とされ、甘く強烈な花の芳香が特徴です。

また、風水の考えでは金運を招く木とされており、庭植えとして人気のほか、生け垣、記念樹、鉢植えなどに幅広く利用されています。

金木犀という名前の由来は、樹皮が動物のサイ(犀)の足に似ているため、中国で「木犀(もくせい)」と名付けられ、銀木犀の白い花色に対して、橙黄色(とうこうしょく)の花を金色に見立てて、キンモクセイと呼ばれたそうです。

このモクセイ属は、秋から初冬にかけて、常緑の枝いっぱいに四弁の小花をつける小高木、または高木で、世界に約20種、日本にはヒイラギ、シマモクセイ、リュウキュウモクセイなど7~8種が、寒冷地をのぞく温暖地から亜熱帯域にかけて自生しています。

原産国の中国・日本、ともに開花は9月下旬から10月にかけて。

南方に行くほど開花は遅れ、近年の中国・桂林では、10月中旬及び11月上旬に2度咲くと言われています。

同じ日本でも南に行くに従い開花は遅くなる傾向があり、数年前の観察では関東と九州では、満開の日程に約1ヶ月の違いがあったそうです。

金木犀の香り

多くの日本人が「秋の到来」を認識するほど、秋の花として知られている金木犀ですが、意外にもヨーロッパでは、植物園や趣味で植えているごく一部の人を除き、あまり知られてはいません。

昔はこの香りは強烈すぎてあまり好まれず、「アジア人の好む香り」と長年言われていたようです。

最近になり、アジアブームに乗って、木を庭に植えたり、アロマオイルとして金木犀の精油を使う人も増えてきました。

ところで、日本人でも、このキンモクセイの香りを苦手とする人がいます。

はっきりした理由はわかっていませんが、おそらくキンモクセイの香りに含まれるγ-デカラクトンという成分が影響しているのではないかと言っている専門家もいます。

この成分は、アブなど一部の昆虫を除き、多くの昆虫を寄せ付けない効果があり、花の香りがおおむね昆虫を誘引する目的であることを考えると、かなりふしぎな現象と言えます。

由来がはっきりしない金木犀

この金木犀。

中国原産で江戸時代初期に雄株のみが渡来し、全国に挿し木で増やされたと言われています。

原産国の中国では実がつく金木犀を見ることが出来ますが、日本全国にあるすべての金木犀は、1本の雄株からワンクローンで増えたため、実がつくことはありません。

多くの先人が過去に何度も雌株を持ち込み、実がつく金木犀の栽培を試みましたが、どういうわけかみな雄株に変わってしまい、科学技術の発達した現在でもその理由がわかっていません。

金木犀の仲間

私達が知っているオレンジ色の金木犀とは別に、日本では、同じ金木犀と呼ばれていた日本原産の木があります。

正式には「ウスギモクセイ」という樹木で、熊本県や鹿児島県の自然林に多く自生し、九州、とりわけ熊本県近辺ではこれを「金木犀」と呼んでいました。

九州地方に自生していたウスギモクセイの栽培種は、その後、西日本を中心に植栽されていき、静岡県の三嶋大社の境内には、樹齢1,200年の「三嶋大社の金木犀」が残っています。

金木犀と名前がついていますが、ここでいう「金木犀」はウスギモクセイのこと。

実が実らない金木犀と違い、ウスギモクセイは日本に雄株と雌株があり、花の後、翌年の初夏にかけて実を結ぶのが大きな特徴です。

現在日本にあるキンモクセイは、このウスギモクセイが日本国内で変異した新種という説もあります。

金木犀の仲間には、このウスギモクセイの他に銀木犀があります。

金木犀は銀木犀の変種と言われていて、9月下旬から10月ごろにオレンジの花が密集して咲く金木犀に対し、銀木犀は、金木犀の咲きはじめよりは遅い10月ごろに白い花で、花の数は少なく、小枝の先端にひとつずつ花を咲かせます。

その他、ギンモクセイとヒイラギの雑種といわれるヒイラギモクセイもあります。

下枝が枯れにくく、管理もしやすいため、防犯も兼ねて住宅やマンションの垣根に用いられることも多い木です。

まとめ

今回は、秋の風物詩として日本人にはなじみ深い金木犀をとりあげましたが、意外にも開花の時期は限られ、見ごろも数日です。

来年は事前に見ごろの時期を調べて、地域の公園や大木があるお寺や神社など巡ったり、散策しながら他の秋の花とも一緒に楽しむといったことも試してみてはいかがでしょうか?

参考資料

金木犀おもしろ話題集
https://www.musashinoworks.com/kinmokusei/index.html

金木犀のニュース 天気JP
https://tenki.jp/suppl/kous4/2020/10/09/30020.html

金木犀の開花時期はいつ?見頃の季節や観光名所なども紹介!
https://botanica-media.jp/101

キンモクセイWikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%A4 

熊本県上田原の金木犀(詳細)
http://kumamoto-midori.com/rojumeiboku/38/38_detail.html

今日もお聴きいただきありがとうございました。

番組では、ポッドキャストによる配信をおこなっています。10/19分については、放送終了後に更新いたします。

また、番組では皆様からのメッセージをお待ちしております。「試してみたよ」「作ってみたよ」といった番組で取り上げた内容のご感想、みなさんが感じる幸せのひとときなど、ぜひお聞かせくださいませ。

それから、番組の構成上、時間の都合でリクエスト曲にはお応えできない可能性がございます。ご容赦くださいませ。

それでは、また来週、月曜日15:00にお耳にかかりましょう。

お相手は、倉嶋桃子でした。